STADの研究|開発の過程
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STAD開発のコンセプトは、左に示した3点です。 従って、包括的な言語検査などの、 ・熟練を要するテスト ・何時間もかかるテスト ・詳細な障害の評価やその後の綿密な訓練プランを考えるテスト とは目的を異にしています。 |
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第1版の作成では、教科書に載っている言語障害スクリーニングテストを参考に、「復唱(サク、サクラ、サクバン、サクラモチなど単語10題)」「絵カード呼称」など10課題を作成しました(試案①)。これを、A:純粋な失語例、B:純粋な構音障害例、C:失語ないし構音障害を持たない高次脳機能障害例、合計10症例に実施しました。結果に基づいて改訂を重ね、改変したテスト(試案②)は13課題となり、これをA~Cの新たな症例合計14例に実施しました。対象のプロフィールは左に示した通りです。 |
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改定の例として、呼称課題の修正を示します。呼称では当初「線画の絵カード(鯉のぼり・羽子板など10語)」を設定していましたが、眼鏡を持ち合わせない症例や視認知の影響で見誤り(偽陽性)が多くありました。その後、線画でなく「カラー写真」を試したこともありましたが、それでも視認され難かったり、携帯に不便でしたので、「物品呼称」に変更しました。STADでは、病院で手に入り易く、単語親密度を統制した物品として設定しました。 |
これらの修正一覧を下記に示します。
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施行時間短縮のための項目削除、不足課題(書取、アイコンタクト等)の追加を行い、項目の再検討(復唱から文レベルを除くなど)を行い、STADを完成しました。データにはありませんが、設問の順序にも、設問の難易度や、重要度を考慮して、より自然な流れで実施できるように配慮しました。利便性や携帯性を考慮し、用いる物品は限りなく少なくしました。