STAD言語障害スクリーニング スクリーニングに苦慮するすべての言語聴覚士へ

STADの研究|開発の過程

STAD開発のコンセプトは、左に示した3点です。
従って、包括的な言語検査などの、
・熟練を要するテスト 
・何時間もかかるテスト
・詳細な障害の評価やその後の綿密な訓練プランを考えるテスト
 とは目的を異にしています。


開発の手順


検査項目選択についての理想的な手順は、例えば呼称課題の単語の選択ならば、単語頻度・語長(拍数)を操作することにより難度の異なる項目を用意し、重度~軽度例に適当な語頻度の短い単語~低頻度の長い単語が含まれるようにする方法が考えられます。このように選ばれた項目を用いて検査を実施し、事後的に項目を選びなおし、採用項目の組み合わせごとに信頼性・基準関連妥当性、感度・特異度を計算し、最良の結果が得られる組み合わせを決定するべきです。
また、指示動作や文の書取、手指模倣など難度を予測できるデータベースがない場合には、標準化された検査から通過率に基づき、最良の信頼性・基準関連妥当性、感度・特異度が得られるように項目を抜粋する方法が考えられますが、各項目の通過率が記載されたマニュアルは多くありません。
その場合には、作者らの主観や経験に基づき難度の高い~低い項目を用意し、試験的に検査を行い、通過率のデータを得る方法が考えられます。

開発の実際


STAD完成に至るまでには、改定を繰り返し、より質の高い設問になるよう努力しました。具体的には、対象患者に試験的に試案を実施し、事後的に、疾患ごとの各設問の正答率や、設問の難易度、妥当性などを分析し、不適切な設問を除去する、足りないと思われる設問を追加する、設問を入れ替えて難易度を調節する、などの操作を行いました。細かい改定の中で、何度か定量的に分析を行い(左下、シェーマ参照)分析結果については、第48 回日本音声言語医学会:2003年11月(茨城)、第5回日本言語聴覚学会:2004年6月(神奈川)、北里大学言語聴覚療法学専攻同窓会:2005年11月(神奈川)で報告しました。
第1版の作成では、教科書に載っている言語障害スクリーニングテストを参考に、「復唱(サク、サクラ、サクバン、サクラモチなど単語10題)」「絵カード呼称」など10課題を作成しました(試案①)。これを、A:純粋な失語例、B:純粋な構音障害例、C:失語ないし構音障害を持たない高次脳機能障害例、合計10症例に実施しました。結果に基づいて改訂を重ね、改変したテスト(試案②)は13課題となり、これをA~Cの新たな症例合計14例に実施しました。対象のプロフィールは左に示した通りです。
改定の例として、呼称課題の修正を示します。呼称では当初「線画の絵カード(鯉のぼり・羽子板など10語)」を設定していましたが、眼鏡を持ち合わせない症例や視認知の影響で見誤り(偽陽性)が多くありました。その後、線画でなく「カラー写真」を試したこともありましたが、それでも視認され難かったり、携帯に不便でしたので、「物品呼称」に変更しました。STADでは、病院で手に入り易く、単語親密度を統制した物品として設定しました。


これらの修正一覧を下記に示します。


施行時間短縮のための項目削除、不足課題(書取、アイコンタクト等)の追加を行い、項目の再検討(復唱から文レベルを除くなど)を行い、STADを完成しました。データにはありませんが、設問の順序にも、設問の難易度や、重要度を考慮して、より自然な流れで実施できるように配慮しました。利便性や携帯性を考慮し、用いる物品は限りなく少なくしました。

✓理由

✓標準化

✓過程


荒木氏インタビュー絶賛掲載中

荒木謙太郎氏インタビュー

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主な履歴

2016年6月

STADセミナー全国開催

 東京:6月26日

 被災地支援セミナー

 熊本:6月19日

 大阪:6月12日

 

2016年3月27日

STADセミナーⅡ(東京)開催

 

2016年2月21日

STADセミナー開催

東京国際フォーラム

 

2016年10月25日

STADセミナー開催

 

2015年8月8日

第18回認知神経心理研究会発表「A study of the ScreeningTest for Aphasia and Dysarthria(STAD)

 

2015年6月7日

母校のニュースレター執筆

「未来の言語聴覚士へ」

 

2015年4月30日

招待講演:第22回脳機能とリハビリテーション研究会「標準失語症検査(SLTA)の基礎と実践」

 

2015年3月25日

千葉大学大学院(修士課程)卒業

 

2014年11月22日

 

ASHA学会(フロリダ)発表

ASHA学会発表

2014年8月24日

第17回認知神経心理研究会発表(岡山)

 

2014年4月20日

第21回脳機能とリハビリテーション研究会学術集会「優秀発表賞受賞」

 

2013年3月10日

STADホームページ開設